ウィーン医科大学、東京大学、東京都立大学、高知大学のメンバーで取り組み、東京都立大学の保前文高教授が中心となってまとめた、胎児期におけるニューロンの移動の仕組みを計算機モデルで解明した以下の論文が、Cerebral Cortexに掲載されました。
本研究では、脳室と皮質板の下層表面の形態や位置関係に加え、ニューロン生成の空間的な勾配を取り入れた独自の数理的枠組みを設計し、胎児脳におけるニューロンの移動パターンを再現しました。その結果、足場の分布は脳全体で一様ではなく、特定の領域で集中的に存在することが明らかになりました。特にシルビウス溝周辺では、足場を利用するニューロンの移動が多く見られ、この領域特有の発達や複雑な折り畳み構造の形成に関与している可能性が示されました。
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A computational model of radial scaffolds in the human fetal brain based on MRI
Fumitaka Homae, Ernst Schwartz, Daisuke Tsuzuki, Hirotaka Gima, Hama Watanabe, Daniela Prayer, Gregor Kasprian, Georg Langs, Gentaro Taga
Cerebral Cortex, Volume 35, Issue 11, November 2025, bhaf281,
https://doi.org/10.1093/cercor/bhaf281
Published: 10 November 2025
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