乳幼児期の脳の構造発達に関する論文がアクセプト

生後3-22カ月齢の乳児のMRIデータを基に、脳表の解剖学的領域を特定し、頭表のランドマークとの対応等の発達を議論した論文がアクセプトされました。2014年に発表した論文と合わせて、脳の構造発達を理解する上で重要かつ基本的な知見となるとともに、多チャンネルNIRSを用いた皮質応答を計測する際の解剖学的構造に対する参照点の提供を実現しています。本研究は、松井三枝教授(金沢大学)、檀一平太教授(中央大学)らとの共同研究です。

書誌情報を追加しました(Jul. 11, 2017)
Tsuzuki, D., Homae, F., Taga, G., Watanabe, H., Matsui, M., & Dan, I. Macroanatomical landmarks featuring junctions of major sulci and fissures and scalp landmarks based on the international 10-10 system for analyzing lateral cortical development of infants. Frontiers in Neuroscience, doi: 10.3389/fnins.2017.00394.

新生児期・乳児期初期の脳機能発達に関する論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Mar. 3, 2017)
NIRSを用いて新生児期から乳児期初期にかけての酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの相対的な濃度変化を検討した以下の論文がアクセプトされました。Hemoglobin phase of oxygenation and deoxygenation (hPodと命名)が、生後半年間でどのように変化するかを、満期産児・早産児を対象に検討しています。本研究は、東京大学医学部附属病院小児科との共同研究です。

Watanabe, H., Shitara, Y., Aoki, Y., Inoue, T., Tsuchida, S., Takahashi, N. & Taga, G. Hemoglobin phase of oxygenation and deoxygenation in early brain development measured using fNIRS. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 114, E1737-E1744, 2017.

大橋 浩輝らの論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Feb. 24, 2017)
2014年に博士課程を修了した大橋 浩輝(現所属:Yale University, Haskins Laboratories)が進めてきた、発声する際の調音器官の運動に着目し、その発達過程を検討した以下の論文がアクセプトされました。この論文では、理論モデルを用いた計算機による逆推定という方法を用いて、乳児が発する音声の特徴から、顎・舌・口唇などの発声器官がどのような形状になっていたかを推定し、発話の初期発達を明らかにしました。

Oohashi, H., Watanabe, H., & Taga, G. Acquisition of vowel articulation in childhood investigated by acoustic-to-articulatory inversion. Infant Behavior and Development, 46,178-193, 2017.

儀間 裕貴らの論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Apr. 26, 2017)
長野県立こども病院と共同で、特任助教の儀間 裕貴が執筆した、極低出生体重児の運動発達に関する以下の論文がアクセプトされました。

儀間 裕貴, 渡辺 はま, 木原 秀樹, 中野 尚子, 中村 友彦, 多賀 厳太郎. 極低出生体重児におけるFidgety movements評価と四肢自発運動特性, 理学療法学, 44, 115-123, 2017.

小林 佳雄らの論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Nov. 7, 2016)
大学院生の小林 佳雄(博士課程)が中心となって進めた、乳児期における寝返り運動の発達に関する以下の論文がアクセプトされました。三次元動作解析装置を用いて、寝返り獲得初期(6ヶ月児)と成熟期(10ヶ月児)の運動パターンの共通点・相違点を検討しました。

Kobayashi, Y., Watanabe, H., & Taga, G. Movement patterns of limb coordination in infant rolling. Experimental Brain Research, 234, 3433-34452016.

大村 吉幸さん(東京大学大学院情報理工学研究科)との共同研究による論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Jul. 30, 2016)
生後2-3ヶ月の乳児を対象に、膝と足首の運動を調べ、2ヶ月齢にくらべて3ヶ月齢で膝と足首が独立して動くようになることを明らかにした以下の論文がアクセプトされました。生後のこの時期の脳の皮質と皮質下のメカニズムが、関節運動の選択的活性化と抑制に関与していることを示唆しています。

Ohmura, Y., Gima, H., Watanabe, H., Taga, G., and Kuniyoshi, Y. Developmental change in intralimb coordination during spontaneous movements of human infants from 2 to 3 months of age. Experimental Brain Research, 234, 2179-88, 2016.

續木 大介さん(弓削商船高等専門学校)との共同研究による論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Jul. 30, 2016)
鼻根点(nasion)および左右の耳介前点(preauricular points)の3つの参照点の情報だけで、脳の様々な部位のレジストレーションが可能となるMinR 10/20 systemを開発した以下の論文がアクセプトされました。この方法により、例えば、NIRSを用いた脳機能イメージングにおいて、各計測チャンネルがどの脳部位に対応しているかをより簡便に同定することが可能になります。

Tsuzuki, D., Watanabe, H., Dan, I., Taga, G. MinR 10/20 system: Quantitative and reproducible cranial landmark setting method for MRI based on minimum initial reference points. Journal of Neuroscience Methods, 264, 86-93, 2016.

佐藤譲先生(北海道大学)、藤本仰一先生(大阪大学)らとの共著論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Jul. 30, 2016)
2次元の神経場モデルを拡張し、長距離ネットワークを導入することで、孤立波(traveling bumps)の伝播を制御し、神経場上でパルス状に再生可能であることを示した論文がアクセプトされました。脳の機能的活動の生成とネットワークの発達のモデルを構成する上での基盤になることが期待されます。

Sato, Y., Shimaoka,D., Fujimoto, K. & Taga, G. Neural field dynamics for growing brains. Nonlinear Theory and Its Applications, 7, 226-233, 2016.

儀間 裕貴らの論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Sep. 9, 2015)
新生児期における神経学的行動評価(Dubowitz評価)が,その後の発達とどのように関連しているかを検討した以下の論文がアクセプトされました。本研究は、長野県立こども病院と共同で取り組んだものです。

儀間 裕貴・木原 秀樹・中村 友彦 極低出生体重児に対するDubowitz神経学的評価と修正6歳時点の発達の関係, 日本周産期・新生児医学会雑誌, 2015, 51, 981-988.

笹井 俊太朗(2013年9月博士学位取得)らの論文がアクセプト

書誌情報を追加しました(Dec. 24, 2014)
fMRIを用いて成人における安静時の脳の機能的活動を検討し、周波数に依存した2つの独立したネットワーク(情報の分離と統合に関わるネットワーク)があることを明らかにした以下の論文がアクセプトされました。本研究は、生理学研究所の定藤研究室と共同で取り組んだものです。

Sasai,S., Homae,F., Watanabe,H., Sasaki,A.T., Tanabe,H.C., Sadato,N. & Taga, G. Frequency-specific network topologies in the resting human brain. Frontiers in Human Neuroscience, 2014, doi: 10.3389/fnhum.2014.01022.